見方が変われば、
まちは輝きを増す。

あやべ町屋倶楽部 会長
赤尾 明俊さん    あかお はるとしさん

築140年の町屋を改装し、祖父の代から続く漢方薬局とカフェを経営。
日常の小さな発見を磨き・育てるまちづくりをすすめる。
*赤尾漢方薬局web http://akaokanpou.com/index.html

あやべ町屋倶楽部を発足されたきっかけは何ですか?

7年前から開催されている「綾部もみじまつり」がきっかけです。自宅から薬局への通勤経路に大本神苑があり、そこに見える景色が好きでした。特にもみじの季節は他の地域に負けない程すばらしい。もっとたくさんの方に知ってもらいたくて、綾部もみじまつりを開催しました。大本神苑へはもちろん、市や商工会にかけあって、運営スタッフも自ら声をかけて集めました。紅葉を見てもらうだけではなく、お土産を買えるお店を出店したり、音楽祭も企画しました。今年で7回を迎え、地元でもすっかり定着していますが、「水無月さんと紅葉の季節は盛り上がっているけど、普段はおもしろくない街だね」と言われ、大変悔しい思いをしたことがあります。そのことがきっかけで、いつ来ても楽しめる街になったら良いなと思い、地元の古いお店や空いている町屋を利用して新たに店舗を立ち上げた計7店舗で、あやべ町屋倶楽部を結成しました。そして、それぞれ通常の営業のほかに小さな催しを企画し、いつ来ても楽しんでもらえるように工夫するようにしています。

7月18日から海の京都博がはじまりましたね!

グンゼスクエアや大本神苑を中心に、綾部全体が盛り上がると嬉しいですね。中心となる場所だけではなく、各所におもしろいものが残っていますので、それをいかにお客様に知っていただくかが大切だと考えています。また、迎える側の意識も重要です。自分たちの地域に隠れた魅力があることを知り、それを楽しむ気持ちが育ってほしいですね。府や市とうまく連携し、地域一帯となって海の京都を盛り上げたいと思っています。ぜひご来場ください。

地域をよく知ることがポイントなのですね。

地域の人は「何もない」と言いますが、私から見ればそんなことはありません。何でもないものも、いろんな角度から観察して足りないものをすこし足したり、見せ方を変えるだけで魅力あるものに変わります。新しく目玉となるものをつくらなくとも、その素材はすでにあります。その原石は、意識を変えれば誰でも見つけられると思います。そこに住まう人が地域をおもしろがることが、地域をつくる上ではとても大切だと考えています。大きな事をするだけがまちづくりではありません。小さな町こそ個性を出す努力を続けることです。

今後の目標はありますか?

病気をせずにゴルフを続けることですね(笑)。楽しんで活動するためにも、休日は趣味のゴルフやちい旅を思い切り楽しむことにしています。まちづくりの活動はエネルギーがいります。自分の容量を超えて頑張りすぎると、すぐに疲れてしまって長続きしません。地域の方それぞれが持つ得意分野をうまく繋ぐことで、息の長い活動ができたらと思います。また、本業は漢方の薬剤師です。人間の治癒力を高めながら根本治癒に繋げる漢方のすばらしさを、より多くの人に知ってもらいたいですね。

(取材:平成27年6月)

※掲載している記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。

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