夫婦二人三脚で作り出す
ガラスのぬくもり

Glass Studio Calore(カローレ)
松本 大督さん    まつもと だいすけさん

京都市出身。大阪デザイナー専門学校でガラスの基礎を学び、北海道小樽のガラス工房に就職。その後、大阪で専門学校時代の恩師の工房を手伝う。箱根や伊豆の体験工房での勤務を経て、2015年6月独立してGlass Studio  Caloreを設立。

HP→ http://calore614.wix.com/glass-studio-calore
Mail → calore@helen.ocn.ne.jp

独立したきっかけは何ですか?

どうして亀岡市で工房を?

父が塗装業をしていて、小さい時から父親に憧れていました。「○○屋さん」になりたかったんですよね。吹きガラス工房に就職しましたが、ずっとどこかで自分が生まれた京都で独立したいという気持ちがありました。亀岡で工房を開こうと考えていたわけではないんですけど、条件的に亀岡が合っていたんです。僕は自然の中で作品のイメージを付けることが多いので、桂川と愛宕山があるこの亀岡はうってつけでした。妻が勤めていた工房が南丹市にあったので、なんとなく亀岡市を知っていましたし。また、亀岡には湯の花温泉と保津川下りがあるので観光客が多いという点も魅力でした。今は、せっかくここで工房を開いているのだから、ここでしかできないことをしたいと考えています。保津はいつの時期でも竹が目に付きます。そこで、保津の竹を使った作品を作ろうと思っているところなんです。竹を灰にして原料の中に混ぜ込んで溶かし、自分の「色」、自分の「ガラス」を作ろうとしています。地元の何かを使って、ここでしか作れない物を作りたいです。

工房の名前の由来は何ですか?

Caloreとはイタリア語で「ぬくもり」という意味です。何にしてもぬくもりは大切だと思うんです。木や土や人にぬくもりがあるみたいに、僕はガラスにも色合いや形にぬくもりを感じます。それを伝えたいなと思って名前を付けました。体験を通してもぬくもりを感じてもらえると嬉しいです。

 

デザイナー専門学校に進んだ理由は?

若気の至りですかね(笑)高校を卒業後、アルミ板金の会社に勤めました。初めて吹きガラスを見たのは、その会社の職場旅行で北海道に行った時でした。その後、ガラスの勉強がしたいと思い、調べたところ大阪の学校を見つけました。計画があるようでなかった。若かったなと思いますね。

でも、原点は祖母と父が大きく影響しています。昔、僕がポテトチップスを食べたいと駄々をこねたことがあるんですが、外は雨だから買いに行けない、でもどうしても食べたい。すると祖母がポテトチップスを作ってくれたんです。僕の中でポテトチップスは買う物だと決まっていたけれど、「作れるんだ」と衝撃でした。父は趣味で家具を作って自分で塗ったりしていましたし。そういうのを見て、人間何でも作れるんだなと思いました。そして、やろうと思ったら何でもできるのだとガラスの道に進むことができました。

吹きガラス体験をするこだわりは?

僕の所では、小さいお子さんでも体験を受け付けています。大抵の人はこれまでやったことがないから大人でも子供でも同じくらいのレベルなんですよ。子供の潜在意識にある「子供だから出来ない」という思考は、教え方によって変えることができると思います。小さい子でもお父さん・お母さんと同じようなコップができたとなれば嬉しいじゃないですか。自信がついて頑張ろうと思えたら将来の選択肢が広がると思うんです。チャレンジすることは自由だから、何でもさせてあげたいんです。そして、亀岡には、ここを含めて3つガラス工房があるけれど、体験をしているところはここだけなんです。体験をしている分、一般の人に取っつきやすいかなと思います。それにやっぱりいろいろな人とふれあえる体験が好きなんです。

どれくらいの人が体験に訪れるんですか?

月にだいたい50人くらいです。主に大阪(高槻・茨木・豊中)方面や、遠方の方で湯の花温泉に来られた方が多いです。京都縦貫道が繋がったので、大阪からドライブがてらにちょうど良い距離だと思います。僕自身予約が好きではないので、ここは予約なしでも体験を受け付けています。他ではあまりないですよね。たとえば、湯の花温泉に泊まって、次の日が雨で予定していたパラグライダーや保津川下りやラフティングができなくなっても、ここに来たら楽しんでもらえると思います。「明日どうする?」ってインターネットで見つけて来てもらってもいいですし。気負わずに、カジュアルに遊び感覚で来てもらえるといいと思います。ただ、予約なしの場合は、他に予約が入っているとお待ちいただいたり、状況によっては体験していただけない場合もありますのでご了承ください。お越しになる際は、一度お電話をお願いします。

亀岡市の魅力を教えて下さい。

亀岡は「何もなくて良いところ」だと思います。何もないことが歯がゆいわけではなく、のんびりとしていて僕は好きです。生活に不便を感じることもありません。住んでみて、とても気に入っています。また、亀岡の人は地元愛が強くとても協力的なんです。ある人は、僕みたいな移住者にも声をかけてくれて、作品をご自宅の蔵に置かせてくださっています。作品をより多くの人に見てもらえた方がいいだろうと言って、料亭をされている横の蔵を貸してくださいました。家族ともどもかわいがってくれて、本当に良くしてもらっています。ホテルからも声をかけていただいたりと、亀岡の人の温かさを実感しています。

今後の展望や目標をお聞かせ下さい。

僕がここにいることで、保津町を活気づけたいです。そして亀岡や大丹波が活気づくことの一端でも担えたらいいなと思います。あと、僕がしてもらったように、あと何年か先には若い人が何かをすることに対して支援できるような存在になりたいです。

(取材:平成29年12月)

※掲載している記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。

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